フラット35のメリット・デメリット

フラット35という住宅ローンをご存知でしょうか?
初めて聞いた、という人も少なくないと思います。それもそのはず、フラット35の歴史は、2003年にスタートしてからまだ10年足らずしかありません。
聞いたこともないサービスだけど、本当に大丈夫なの?と不安になる方もいるかと思います。
安心してください。フラット35は、国の政策で作られた非常に信頼性が高く、しかもかなり「使える」プランです。
フラット35とは
フラット35は、国の運営する機関である、住宅金融支援機構が取り扱う住宅ローンです。2007年3月31日に住宅金融公庫が解体され、業務を引き継ぎました。住宅金融公庫という名前の方が馴染みがあるという方もいるでしょう。
実は住宅ローンの歴史はまだまだ浅く、民間銀行が住宅ローンを取り扱いはじめたのは1980年代に入ってからでした。それ以前は?というと、住宅金融公庫が個人向けの融資を行っていました。
つまり、フラット35はというと、名称こそ改変されていますが元祖住宅ローンと言っても良いのです。
フラット35の仕組み
フラット35は、実際に借りる際は民間の銀行から申し込みをすることになります。
この図のように、住宅金融支援機構は銀行へお金を供給し、銀行が間を取り持って手続きなどをしてくれます。
つまり銀行には、通常の住宅ローンとフラット35の2つのプランがあるということです。
フラット35の特徴
変動金利 | 固定金利 | フラット35 | |
融資元 | 銀行 | 銀行 | 住宅金融支援機構 |
メリット | 金利が低い | 金利が変わらない | 金利が割安 金利が変わらない 審査があまい |
デメリット | 金利が変動する | 金利が高い | 団信が有料 |
フラット35は、簡単に説明すると、長期固定金利がお得なプランです。
通常の住宅ローンの固定金利と比較すると、金利が低いので、返済額が安く済みます。
フラット35では、全期間固定型のみ取り扱っております。10年固定のような短期間の固定金利や、変動金利はありません。返済期間の長短を問わず、すべての期間で固定金利になります。当初引き下げプランなどの特殊な条件もありません。
どれくらい安いかというと、変動金利よりは高くなりますが、通常の住宅ローンプランの固定金利を借りるならフラット35の方がお得です。
つまり、短期間で返済する人は変動金利、長期間の借り入れになるならフラット35を借りると考えてもいいでしょう。通常の住宅ローンの固定金利は、現状ではあまりお得ではありません。
フラット35は団信が任意加入
フラット35は、団信への加入が任意となっています。不要な場合は入らなくても良いのです。
団信を利用する場合は、団信保険料として金利+0.2%上乗せとなります。
金利が0.2%もアップしたら高いと感じるかもしれませんが、団信保険料を含めても通常の住宅ローンの固定金利より安く借りることができます。
固定金利で住宅ローンを借りるなら、フラット35がおすすめです。
なお、団信に入らない場合は、連帯債務者を立てます。返済者にもしものことがあれば、連帯債務者が負債を負うことになるので、団信以外の備えを考える必要があります。
フラット35Sとは
フラット35 | フラット35S | |
~10年目 | 1.5% | 1.25% |
11年目~ | 1.5% |
フラット35を利用する場合、一定の条件を満たすと「フラット35S」というプランを利用できるようになります。
はじめの5年間、もしくは10年間、通常よりも0.25%低い金利で借りることができます。金利引き下げ期間は2段階の条件が設定されており、高い水準を満たせば10年間適用されます。
3000万円、30年返済の場合、合計約73万円も返済額が安くなります。
フラット35Sで金利が下がることを考えれば、少し高くても高性能で快適な住宅を選択するのもよいかもしれません。分譲住宅であれば、購入時にフラット35S対象物件と表記があるので、住宅ローンを選ぶ際に参考になります。注文住宅の場合は、条件を満たすように設計する必要があるので、建築前から打ち合わせを入念にしておきましょう。
フラット35Sはこのような項目を審査されます。
- 耐震性
- バリアフリー性
- 耐久性・可変性
- 省エネルギー性
中古住宅の場合も、条件に沿っていればフラット35Sを利用できます。審査は無料で行ってもらえるので、よくわからないという方も、とりあえず相談してみましょう。
フラット50とは
フラット35は最長35年という長い返済が可能なプランです。
しかし、もっと長く借りたいという方もいるかもしれません。そんな方には、フラット50というプランがあります。
その名前のとおり、最長50年まで借りることができます。
ただし、フラット35よりも長期返済になるため、金利が割高であったり、完済時の年齢チェックなどが厳しくなるので注意が必要です。また、フラット50の取り扱い銀行はあまり多くありません。
フラット35がお得な理由
フラット35の金利が安くてお得な理由は、簡単に言えば、国からお金がでているからです。
フラット35を借りる際は、銀行で申し込みや手続きをしますが、その銀行も窓口業務を代理しているだけです。
原則として国は儲ける必要は無く、運営できる最低限の費用だけ、利用者に請求します。利益を求めていないので、長期固定金利でも低金利で貸し出すことができるのです。
もちろん、窓口となっている銀行は手数料などを請求しますが、元のお金は国のものなので銀行にとってもリスクが少ないプランなのです。こんなに安くて銀行は利益をだせるのか?と怪しく思うかもしれませんが、手数料を貰うだけでも銀行は儲かっているのです。
フラット35は審査が甘い!?
フラット35は、金利が低いことに加えて、審査があまいことでも有名です。
何度も繰り返しますが、銀行が貸し出すお金は、もともとは国が融資しているので、銀行にとっては低金利でもリスクがありません。極端な話をすれば、もし返済を滞納されてしまった場合でも、銀行にとっては何の損失もないのです。
銀行にとっては、フラット35を貸せば貸すほど、利益がでるのです。
銀行が自前の住宅ローンの審査に落ちた場合、代わりにフラット35を紹介するということもあります。つまり、銀行がお金を出してまで貸すのはいやだけれど、国からお金がでるフラット35なら貸せるよ、というわけです。
保証人や団信の加入が不要な理由も、ここからきています。条件が良すぎて怪しいというわけではなく、国が住宅購入者を支援するという名目で作られた住宅ローンなのです。
ただ、審査があまいといっても、審査自体がないというわけではありません。フラット35が定める規定によって、物件調査や債務者のチェックが行われます。
セカンドハウスにも使える
2件目の家、セカンドハウス、別荘などを購入する際に、通常の住宅ローンを利用することはできません。
住宅ローンの利用条件として、購入物件に居住することが求められます。例えば、住所変更やその家に居住するという事実を証明する必要があります。また、もし他に住宅ローンを返済中である場合、重複することはできません。
これまでは、セカンドハウスを購入する際は、割高な金利のセカンドハウスローンやフリーローンを利用することが一般的でした。これらのローンは、住宅ローンと比較すると、4~5%以上金利が高くなります。
そんなに高い金利では借りられない、と諦めるのは早いです。
フラット35は、セカンドハウスや別荘の購入費用としても利用できます。
セカンドハウスだから金利が高くなったり、条件が厳しくなるということもありません。はじめてマイホームを購入する人と同じ条件でフラット35を利用できます。
【4月最新】フラット35おすすめランキング
はじめて住宅ローンを借りる人、変動金利には不安があるという方には、長期固定金利が安く借りられるフラット35がおすすめです。フラット35は通常の固定金利よりも、0.5~1.0%ほど金利が安くなっています。
30年以上の長期返済プランでも、通常の住宅ローンの10年固定などと同じくらいの金利で、さらに事務手数料が半額で借りることができます。初期費用を抑えることができるので、とても助かります。
また、国の運営する機関が融資を行っているため、保証会社を利用する必要は無く、審査が比較的甘いと言われています。審査に不安がある、他の銀行で審査落ちしてしまったという方は、フラット35をトライしてみてください。
住宅ローンの申し込み時期と、金利の決定のタイミングには注意が必要です。返済額に適用される金利は、契約時ではなく融資が行われた月の金利です。申し込みや契約を1月にしても、融資実行が2月になると、適用金利は2月の金利となります。住宅ローンは申し込みや審査などの手続きに1ヶ月以上時間がかかります。狙っていた金利と違っていた・・・とならないように、早めに手続きをすすめましょう。
15~20年 | 0.88 % |
21~35年 | 0.88 % |
事務手数料 | 借入額x1.1% |
フラット35の専門ネット銀行。フラット35のシェアNO.1であり、フラット35を借りた人の4人に1人はARUHIを利用しています。専門家とうたっているとおり、フラット35の様々なサービスを取り扱っており、ユーザーの環境に合わせて柔軟に対応してくれます。最長50年返済ができるフラット50も取り扱っています。
特に、自己資金の割合によって金利が低下するプラン(ARUHIスーパーフラット)があり、国内で最も安くフラット35を借りられます!
また、ARUHIは審査が非常に速く、審査が比較的あまいという口コミも集まっています。他の銀行で審査が落ちてしまった時の滑り止めとして、申し込んでおくという人も多いです。
- 自己資金の割合によって金利割引!
- 仮審査:最短当日
- 本審査完了:最短3営業日
- 審査があまいと人気◎
15~20年 | 1.04 % |
21~35年 | 1.17 % |
事務手数料 | 借入額x1.1% 借入額x0.99%(借り換え) |
安いが売りのネット通販のノウハウを住宅ローンにも活用し、非常に低い金利でサービスを提供しています。楽天銀行に口座を持っているとコンビニATMが無料で使えたり、楽天ポイントに特典がつくなど、生活密着型のサービスが特徴。
また、楽天銀行フラット35は借り換え時の事務手数料が大きく割引され、借入額x0.99%となります。フラット35の借り換えなら楽天銀行がおすすめです。
- 長期固定金利が安いフラット35
- 借り換え特典で事務手数料が割引
- 楽天ポイントが3倍
15~20年 | 1.04 % |
21~35年 | 1.17 % |
事務手数料 | 借入額x1.1%※1 |
フラット35業界NO.1の低金利。事務手数料も借入額x1.1%※1と、通常の住宅ローンの半額で借りられます。35年の長期借り入れも、非常に低い金利で借りられます。はじめてフラット35を借りる方には住信SBIネット銀行がおすすめです。
- フラット35業界NO.1の低金利
- 事務手数料が通常住宅ローンの半額
- 三井住友信託銀行のグループ会社でサポートも充実
【4月最新】変動金利おすすめランキング
金利が非常に安くて魅力的な変動金利ですが、返済額が増えてしまうかもしれないデメリットを持ちます。借入金額を抑え、短期返済にすることで変動金利のリスクを最小限に抑えましょう。目安として、借入額2000万円以下、または15年以内の短期返済の方には変動金利がおすすめです。
今借りている住宅ローンを、もっと安いプランに借り換えたいという方にも、変動金利がおすすめです。金利の低い変動金利なら、返済額をグッと減らすことが可能です。
変動(新規) | 0.44 % |
変動(借り換え) | 0.428 % |
10年固定 | 0.66 % |
事務手数料 | 借入額x2.2% |
ネット銀行住宅ローンの最大手。変動金利は業界最安値の金利に加えて、170万円相当の全疾病付き団信が無料とサービスも充実。短期間の返済プランの方、借り換えを検討している方には、住信SBIネット銀行の変動金利プランをおすすめします。
- 業界NO.1の低金利で借り換えがお得
- 170万円相当の全疾病付き団信が無料
- 三井住友信託銀行のグループ会社でサポートも充実
変動(新規) | 0.41 % |
変動(借り換え) | 0.41 % |
10年固定 | 0.525 % |
事務手数料 | 借入額x2.2% |
三菱UFJ銀行とKDDIが共同出資する、ネット銀行です。変動金利の安さが魅力で、特に借り換えユーザーにおすすめの住宅ローンプランです。
じぶん銀行の最大の売りは、がんと診断されたら残ローンが50%完済される、「がん50%保障」が無料で利用できることです。
また、手続きをオンライン上が全て行うことが可能で、郵送の手間や収入印紙の購入をする必要がないの嬉しいです。
- 変動金利の安さNO.1
- がん50%保障が0円
- 資金移動が0円
- 収入印紙が不要
変動(新規) | 0.52 % |
変動(借り換え) | 0.47 % |
10年固定 | 0.57 % |
事務手数料 | 借入額x2.2% |
ショッピングモールを全国展開するイオングループの運営するネット銀行です。変動金利の安さが強みで、借り換えを検討している方におすすめの住宅ローンです。
イオンの各店舗に支店があり、相談やATMの利用がしやすいというのは、ネット銀行の中では非常に珍しいです。住宅ローンの返済のみではなく、メインバンクとしても利用でき、家計の管理もとても楽になります。
イオン銀行で住宅ローンを借りると、イオンカードがゴールドカードに格上げされ、イオングループの買い物が5%割引、イオンラウンジが無料で利用できるようになるといった特典もあります。お客様感謝デーでは通常の割引と合計して10%OFFになりますので、イオンでお買い物をすることが多い家庭におすすめします!
- 変動金利が安く借り換えにおすすめ
- イオンの買い物がすべて5%OFF!
- イオンモールに支店があり、相談やATMが便利