住宅ローン金利比較

固定金利の当初引き下げプランを借りてはいけない

「10年固定金利が変動金利より安い!」

こんな逆転現象の様なキャンペーンを行っている銀行をたまに見ます。固定金利なのに、変動金利より安く借りられるなんてお得だ、と飛びついてしまうのは危険です。

こういったあまりにも金利を下げているプランは、「当初引き下げ」という条件が必ずついています。

当初引き下げプランとはどんな住宅ローンなのでしょうか?

結論からいうと、当初引き下げプランはおすすめしません。

安いものにはワケがあります。広告ではメリットばかりを押し出しますが、その裏には表にあまりでないリスクも隠されています。

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当初引き下げプランとは

当初引き下げプランとは、借りはじめの一定期間の金利を引き下げてくれるプランです。

ただしその代償として、引き下げ期間が終了すると割高な金利設定となってしまいます。引き下げ期間や条件は銀行やプランごとに異なります。

適用金利
通期引き下げ 当初引き下げ
1~5年目 1.3% 1.0%
6年目~ 1.8%

例えば、住信SBIネット銀行の10年固定当初引き下げプランの場合、はじめの5年間が引き下げ適用期間です。

上の表のケースでは、はじめの5年間は通期引き下げプランよりも0.3%安く借りられます。しかし、6年目からは0.5%高い金利設定となっています。

10年固定が変動金利よりも安い!というキャンペーンは、ほとんどがこのような仕組みになっています。

はじめは返済額を安く抑えられるものの、あとでそのツケを払うことになります。

当初引き下げプランの仕組み

優遇金利
通期引き下げ 当初引き下げ
1~5年目 1.7% 2.0%
6年目~ 1.2%

【基準金利】3.0%

当初引き下げプランは、優遇金利の条件を変更することで、金利の調整が行われます。通期引き下げと、当初引き下げはどちらも基準金利は同じです。このケースの場合、基準金利が3.0%としています。

通期引き下げプランの場合、優遇金利が1.7%引かれるので、返済額の金利は1.3%となります。

一方で当初引き下げプランの場合、はじめの5年間は優遇金利が2.0%と多めに引かれていますが、6年目からは優遇金利が下がります。

10年固定の場合、5年づつなのであまり大きな差に感じないかもしれません。しかし、もしこれが35年ローンだったらどうでしょう?はじめの5年間は金利が安いものの、のこりの30年は割高な金利で返済しなければなりません。

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固定期間終了後の変動金利も高い

適用金利
通期引き下げ 当初引き下げ
1~5年目 1.3% 1.0%
6~10年目 1.8%
11年目~ 1.3%(変動)
1.8%(固定)
1.8%(変動)
2.0%(固定)

10年固定を借りた場合、11年目に金利プランの変更を行います。当初引き下げプランの場合、この11年目からのプランが割高になります。

通期引き下げプランで10年固定を借りた場合と比較すると、当初引き下げプランで10年固定を借りた方が、11年目からの金利が高くなります。

はじめは1.0%と安い金利で借りれたのに、次第に金利が高くなっていき、気づいたら2.0%という高い金利で借りることになってしまいました。

銀行のwebページなどでは、一番安い金利が大きく載せられており、あまり住宅ローンの仕組みに詳しくない人は、ずっとその金利で借りれるものだと勘違いしてしまうのです。

通期引き下げプランと比較

当初引き下げプランと、通期引き下げプランでどれくらい差があるのか、シミュレーションしてみましょう。

借入額3000万円、30年固定金利とします。

通期引き下げ 当初引き下げ
借入額 3000万円 3000万円
返済期間 30年間 30年間
金利1 2.0% 1.5%
金利2 2.5%
毎月返済額1 110,885円 103,536円
毎月返済額2 116,138円
総返済額 39,918,769円 41,053,509円

当初引き下げプランは、はじめの5年間は返済額が10万3500円に抑えられています。6年目からは11万6000円になります。

通期引き下げプランと比較すると、当初引き下げプランの方が総返済額が約113万円高くなります。つまり、約1年分の利息が多くなるわけです。

今回のシミュレーションでは全期間固定を選んだので、急激に返済額が上がってはいません。しかし、10年固定などの期間選択型の場合、固定期間が過ぎると申請がなければ自動的に変動金利に切り替わります。住宅ローンの仕組みを理解していないと、気づいたら返済額が高くなっていた、ということも起こりえます。

住宅ローン控除で十分?

住宅購入費で貯金がなくなってしまうので、借りはじめの負担が少ないと助かる、という方もいるかもしれません。

しかし、当初引き下げプランはそこまで大きな効果があるのでしょうか?

先ほどのシミュレーションでは、当初引き下げプランのはじめの5年間の返済額は、通期引き下げプランと比較して、約7000円安くなっていました。7000円の負担が軽くなることは確かに大きいですが、総返済額が113万円高くなってまで当初引き下げプランを選ぶ価値はあるのでしょうか?

借りはじめの住宅費を減らしたいのであれば、住宅ローン控除を宛にしても良いと思います。

住宅ローン控除とは、住宅ローンを借りてから10年間、ローン残高の1%を所得税から控除するという制度です。3000万円の借り入れであれば、1年間で30万円、1ヶ月に割ると2.5万円の所得税が控除されます。この浮いたお金を住宅費に充てれば、家計の負担も軽くなります。

当初引き下げプランは7000円の減額が5年間しか続きませんが、住宅ローン控除なら10年間2.5万円引かれます。

当初引き下げプランを利用しつつ、住宅ローン控除を利用することもできます。ただ、そこまでしないと家計が危ないほどギリギリであれば、もう一度返済プランを見直したほうが良いでしょう。

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名称 変動 10年固定 30年固定 事務手数料 保証料 団信 繰上返済 来店 詳細
じぶん銀行 0.497% 0.58% 2.06% 借入額x2.16% 無料 無料 無料 不要 詳細
住信SBIネット銀行 0.444% 0.66% 1.23% 借入額x2.16% 無料 無料 無料 ※1 不要 詳細
イオン銀行 0.57% 0.69% - 借入額x2.16% 無料 無料 無料 不要 詳細
みずほ銀行 0.625% 0.85% 1.14% 32,400円 金利+0.2% 無料 無料 詳細
りそな銀行 0.625% 1.05% - 32,400円 金利+0.2% 無料 無料 不要 詳細
三菱東京UFJ銀行 0.625% 1.4% - 32,400円 金利+0.2% 無料 無料~16,200円 詳細
新生銀行 0.9% 1.0% 1.85% 54,000円 無料 無料 無料 不要 詳細
※1固定金利特約期間中の場合は32,400円(税込)

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